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第1回演習問題

2022/06/14

演習問題

1

以下の数列の収束性を確認せよ.

1-1

が収束するかどうかを確認せよ.


(数列の収束性)-論法

数列 と実数 について考える.

任意の に対してある自然数 が存在し, を満たす全ての自然数 に対して,

が成り立つとき, に収束するという.

一行で書くと,

[前計算]

いきなり を取れるわけではないので下調べをしておく. に収束することはわかっているので,

これが, で常に より小さければいい,ということは

になればいいのか!!という思考.


[解答]

任意の正数 に対し, ととる. また, とおくと,

このとき,

したがって, が成立するため, に収束する.

1-2

が収束するかどうかを判定せよ.


[解答]

任意の正数 について, とする.また とすると,

よって, が成立するため, に収束する.

1-3

が収束するかどうかを判定せよ.


の取り方だけ考える. に収束することは明らかだから,

よって, とおくといい感じに.

1-4

が収束するかどうかを判定せよ.


見るからに収束しないので,-論法の逆を示そう.

-論法の逆

ただし,この場合だと「ある に収束しない」ということしか言えない.

そのため,条件を付け加えて,

とする必要がある.

[方針]

下のように場合分けをすることで, を常に より大きくすることができる.

のとき

1
2
3
4
             d
|<-------------->|
─┴──┼──────┴─────────┴─
-1 α 0 1

のとき

1
2
3
4
        d
|<---------->|
─┴─────────┴──┼──────┴─
-1 0 α 1

[解答]

ある実数 と自然数 に対し,

とおくと, としたとき,常に

が成立するため,数列 は収束しない.

1-5

が収束するかどうかを判定せよ.


同様に, の周期性を使おう.

2

以下の関数が連続か不連続かを確かめ,定義に従って厳密な証明を与えよ.


(関数の連続性)-論法 関数 が点 で連続であるとき,

関数 が全ての点で連続であるとき,

2-1

が連続であるかどうかを確認せよ.


[前計算]

よって, ととれば十分.

2-2

が連続であるかどうかを確認せよ.


であるから, とおけば十分.

2-3

次の関数が連続であるかどうかを確かめよ.


とさせるためには,一方を有理数,もう一方を無理数とする必要がある.

とおくことにする.このとき, を満たすような無理数にすればいいから,

を自然数とおいて,


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